東京都オリンピック・パラリンピック教育
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東京オリンピック・パラリンピックまで

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過去のオリンピック・パラリンピックにおける
環境への取組

過去のオリンピック・パラリンピックにおける環境への取組のイメージ写真
世界中が待ち望む4年に一度のスポーツの祭典、オリンピック・パラリンピック大会。今では「環境保全」も大切な理念の一つとして取り上げられています。
過去のオリンピック・パラリンピック大会では、会場跡地を有効に利用できなかったり、オリンピック・パラリンピック期間中に選手村や観客から出るゴミが問題となったりしました。こうしたことから、さまざまな分野から環境を守ることが必要だと考えられるようになりました。
「環境保全について考えること」はオリンピック・パラリンピックの開催国だけでなく、世界各国から集まる選手団や観客たちにも求められます。オリンピック・パラリンピックは、これからの社会に必要な変革を体験し、理解を深める重要な機会なのです。
これからのオリンピック・パラリンピック大会においては、エネルギーや森林など限られた資源を有効に使い、大会後も地球に負担をかけることなく暮らしていける「持続可能」な姿勢が重要になります。
そんな中で2012年ロンドン大会は「史上最も持続可能なオリンピック・パラリンピック」として、大きな成功を収めました。ロンドン大会では環境保全のために、どのような取り組みが行われていたかを見てみましょう。

きちんと約束が守られているかを見張る
「持続可能なロンドン2012委員会」

自転車競技場「ベロドローム」のイメージ写真

©JOC 自転車競技場「ベロドローム」

2012年ロンドン大会で「環境に配慮した競技場」として有名となったのは、自転車競技場「ベロドローム」です。自転車が走るトラックにはシベリアマツが使われ、ほかの部分にも「森林管理協議会」が森林の環境保全が行われていると認めた「FSC認証」の木材が使われました。それ以外にも競技場の照明には自然の太陽光を取り入れたり、雨水を溜めてトイレで使う水の量を減らしたり、といった工夫がされました。
このベロドロームの誕生には、ロンドン市などが環境に配慮したオリンピック・パラリンピックを実現するために「持続可能なロンドン2012委員会」を設置したことが大きく関係しています。この委員会はロンドンオリンピック・パラリンピック組織委員会などとは別の組織で、独立した立場にあったため「環境保全のために約束されたこと」がきちんと守られているかを第三者の目で見張り、何か問題があれば直接オリンピック理事会に報告することができました。
こうした独立した委員会が設置されたのはオリンピック・パラリンピック大会史上初めてのことでした。そこに環境保全団体であるWWFをはじめとするNGO(非政府組織)や各種の専門団体が関わったことで、より具体的な取り組みが実現したのです。
たとえば、WWFは2012年ロンドン大会において「ワン・プラネット・オリンピック(地球1個分のオリンピック)」をテーマにし、廃棄物ゼロ、生物多様性の保全、環境意識とパートナーシップを目標としました。
2016年リオデジャネイロ大会では「Transforma(持続可能な調達の継続)」を目標にして、国際的に信用できる第三者認証制度で認められた木材製品や水産物を取り入れることをすすめました。熱帯雨林や生態系に悪影響を及ぼさないパーム油を使った製品に与えられる「RSPO認証」、環境に配慮した漁で獲った「MSC認証」の魚などをオリンピック・パラリンピック大会に取り入れることで、環境保全に取り組みました。
  • ショーン・マッカーシー元議長のイメージ写真

    写真提供 ©WWFジャパン

    「持続可能なロンドン2012委員会」のショーン・マッカーシー元議長

  • FSC認証を受けた木材製品のイメージ写真

    写真提供 ©WWFジャパン

    FSC認証を受けた木材製品。WWFも持続可能な商品として推奨しています。

  • 「RSPO認証マーク」のイメージ写真

    写真提供 ©WWFジャパン

    持続可能なパーム油を使った製品につけられる「RSPO認証マーク」

  • 「MSC認証」を受けた水産物のイメージ写真

    写真提供 ©WWFジャパン

    「MSC認証」を受けた水産物。これらを大会期間中に使うことで、環境保全に配慮したオリンピック・パラリンピックの開催に近づきます。

東京はロンドンを超えられるか
〜より持続可能なオリンピック・パラリンピックを目指して

2016年リオデジャネイロ大会も終わり、次はいよいよ2020年東京大会です。オリンピック・パラリンピックの招致活動を行う際、東京大会は「ロンドンを超える意欲的な目標」を設定しました。WWFでも「世界最高水準の省エネルギー実現によるCO2削減」「大会に関わる車は燃料電池車や電気自動車を使う」といった目標を掲げています。
はたして東京オリンピック・パラリンピックではロンドン大会のように環境保全に取り組んだ「持続可能なオリンピック・パラリンピック」が実現できるのでしょうか。
日本は1964年の東京オリンピック・パラリンピック大会をきっかけに、高度経済成長をはたし、世界有数の経済大国となりました。一方でその結果、土地開発による森林伐採や増え続けるCO2排出量やゴミなど、地球に大きな負担をかけています。
世界中の人々が日本人と同じように電力などのエネルギーを使い、石油などの資源を使う生活をすれば、地球2.3個分の環境・資源が必要となってしまうという調査結果もあります(WWF「生きている地球レポート2014」より)。
こうした状況をふまえ、2020年東京大会では「地球1個分のオリンピック・パラリンピック」の実現をめざしています。
そのためには「自然エネルギーの最大限の活用」「スマートな消費活動」「生物多様性の保全」といった活動や教育をすすめ、広めることが大切になります。
また、環境に負荷をかけないため、2020年東京大会を「エシカル(環境保全や社会貢献に配慮する)」とする動きもあります。
たとえば、東京都で回収したパソコンやスマートフォンなどの廃棄物から金属をリサイクルし、選手に与えられる金・銀・銅メダルを製造する、選手村で提供する飲食物はフェアトレード製品(発展途上国から正しい価格で購入し、生産者・生産国を支援するもの)を使う、といったことが計画されています。
また私たち一人ひとりが「環境保全」や「持続可能な社会」について学び、自分のできることから協力することも求められています。資源を正しくリサイクルする、自分が口にしている食べ物がどこから来ているかを知る──そうした身近な行動を起こすことが、「持続可能な社会」を一足先に体験することになります。
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